PCと言うのは本来五月蠅いものですが、それでも音が目立たないように組み立てられたPCの事を静音PCと言います。誰であっても大きな音がするPCよりも静かなPCを好みますよね?
ここで覚えてほしいのは内部の熱源を冷やす為に付けられている複数のファンこそ 騒音の第一原因 と言う事です。
イージーに騒音のないPCを組もうするとファンの数を減らしがちになり、冷却能力の低いPCが出来上がってしまいます。事実メーカー製PCは音を意識するあまり冷却能力に欠けるものが少なくありません。
PCの冷却方法は大別すると水冷式と空冷式に分かれます。
水冷式はヒートシンクに直接液体が触れているため急激に温度が上昇する事はありませんが、一度でもポンプ内の液体温度が上がってしまうと、後はぬるま湯が循環している状態になりヒートシンクが熱くなる事はないですが冷える事もなくなるのです。
それと水冷式はメンテナンスが大変で何かトラブルがあるとマザーボードやグラフィックボードが高確率で壊れてしまうので正直お薦めはし難いです。
ただしPC内部はポンプ内の液体を冷やすラジエータのファンのみに留める事も可能なので、静音PCとして考えると一番静かな冷却方法になります。
対する空冷ですが、PCを設置している部屋の中が暑かったりタバコを吸っていたりしていると、お世辞にも良いPC環境とは言えません。
部屋が暑い場合、熱風でヒートシンクを冷やす形になるので冷却能力は当然低いです。タバコを吸っている場合だとヤニが埃を付着させるのでファン自体がいずれ止まってしまいます。
なので部屋が暑い人やタバコを吸う人には水冷式の方が合っているかも知れません。
個人的に一番良いと思うのは空調できっちりと温度が管理された部屋の中にPCを置く事です。常に25度前後の空気が流れていれば水空どちらであってもそうそうPCの温度は上昇しないと思われます。
まぁメンテナンスの事を考えれば上記環境での空冷式がお薦めになるでしょう。
そして空冷式に使われるケースですが、いや、空冷式に限った話ではありませんが、最近は防音シートがパネル内側に張られた強力な静音用ケースが登場しています。ちょっと重いのが難点ですが・・
それを実際に使ってみたところ、超が付くほどの静音仕様でした。ただ冷却面に若干不安が見られたのでサイドパネルの開口部(VGAとCPU下部の位置)は開けた状態にしてギリギリまでファンの回転数を絞っています。
ファンの数も初期状態から増やしており、あらゆる回転数、形式に応じられるよう多様なファンを取り揃えて実験してみたところ・・まぁ最初に結果は言ってますがケース自体の冷却能力はありません。しかし大き目のファンを低速で数多く付ける形で何とかクリアしました。
本当はサイドの開口部は閉じて使いたかったのですが、残念ながらそこまでの冷却能力はありませんでした。たぶんミドルクラスのPCなら閉じて使っても問題ないと思います。
後は組み立てる際の注意点になりますが、ビスはそんなに強く締めなくてもおkです。ビス山が無くなる方が問題なので、こうならない程度の強さでしっかり締めましょう。
内部の配線はファンからの空気の流れを妨げない位置に結束バンドで留めると良いです。それと熱を持つパーツ類には絶対に配線が触れないように注意して結束バンドを使って下さい。
配線も出来ればノイズを拾わない信頼性の高いものを使いたいと思います。PCで音楽を聴いたり動画や映画を見たりするのであれば拘って損はしません。
それとビスですが、今回ケース自体にヒートシンクとしての役目はないので、紙やプラスティックのワッシャ等を間に挟んでビスを使うと、より振動を抑えられて静かになるので試してみる事をお薦めします。ちなみに私は『電源』『HDD』『SSD』『ドライブ』『各種ファン』『ケース』など全てのネジにワッシャを使用しております。
最後にPCを支える足となる『インシュレーター』ですが、どのケースも最初から良いものが使われているので特にここは触る必要はないと思います。私は『アルミ』『ゴム』『鉛』『皮』のインシュレーターで振動を整えていますがPCで真剣に音楽を聴くような人でもない限り不要とおもってもらって結構です。
他にも静音PCとして気を付けている点は多々ありますが、とりあえず分り易いものをいくつか紹介しました。参考に出来るところがあれば幸いです。
そうそう、私が水冷式をあまり薦めないのは、以前、水浸しにしてPCを1台潰しているからでありますwwなのでとてもじゃないですが人には薦められませんw