えっとTV版「オーバーロードIII」の1話から5話は原作8巻の内容になっており、7巻は6話から8話に該当します。TV版の放送タイミングが原作とは異なっているので間違わないよう注意して下さい。
ではTV版「オーバーロードIII」の解説をしましょう。
「英雄」の更に上と呼ばれる「逸脱者」の1人「フールーダ」が「デスナイト」の使役に失敗し落ち込んでいるところへアダマンタイト級冒険者の2人組が現れるという意味ありげなシーンから始まります。
「帝国」の街を歩く「モモン」と「ナーベ」ですが、初めて来た土地なのに「帝国」の内情をよく理解しているようです。そして「フールーダ」の名前を出していました。
つまり「魔導国」に「帝国」の情報を流していたのは「フールーダ」という事になります。
「フールーダ」は相手の魔力量を視認できる「タレント」を持っているため「アインズ」が視界に入るだけで別次元の強さだと瞬時に理解できるのです。
そんな「フールーダさん」は迷うことなく「帝国」を見限り「アインズ様」に全てを捧げてしまいました・・
なんていうか・・残念な人です。
話は変わり「帝国」は正式な「冒険者」よりも「組合」に属していない「ワーカー」の方が多いので、今回はそんな「ワーカー達」を都合よく利用し「帝国」に攻め入るための「口実」を作るお話となっています。
話の流れはこうです。
「帝国」は「フールーダ」からの情報を元に「アインズ」の居城と思われる「ナザリック地下大墳墓」へ腕利きの「ワーカー」を数チーム送り込みます。
人里離れた場所で静かに暮らしていた「アインズ」はこれに不快感を示し「帝国」へ使者を送る。謝罪に来なければ「帝国」を滅ぼすと・・
ちなみに使者として出向いた「アウラ」と「マーレ」は「帝国」で “ジュースを頂くが美味しくない” と言う。
上記内容はTV版にない話ですが後で「ナザリック」に来た「帝国勢」が飲み物として出されたジュースを本当に美味しいと表現するシーンがあり「皇帝」は “これを毎日飲んでいるなら帝国で出しだジュースなど美味しくないはずだ” と納得します。
おっと!よく考えたらこの辺りは「9巻」の内容でしたね。
では少し前に戻りましょう。
今回「ナザリック」に送られた「ワーカー」の中に「フォーサイト」というチームがあります。この中にいる「アルシェ」という「マジックキャスター」に集点をあててみましょう。
「アルシェ」は「帝国」の「魔法学校」で魔法を学び、幼くして第2位階の魔法を行使できることから将来を有望されていた「マジックキャスター」です。
ただ両親が「鮮血帝」から冷遇され資産が底を尽きはじめたため、家にお金を入れるべく急遽「ワーカー」となってお金を稼ぎ始めました。
「アルシェ」がどれくらい優秀だったかと言うと「逸脱者」の「フールーダ」と同じ「タレント」を持ち、その「フールーダ」にも将来を希望させるほどでした。
まぁ具体的には両親というより妹達の面倒をみるために働いていた感じです。
そんな彼女も最後は「シャルティア」に顔を舐められ『塩味w』などと言われ笑いながら殺されます。
「7巻」の内容は至ってシンプルで「フールーダ」に唆された「ジルクニフ」が言われるがまま「ワーカーチーム」を「ナザリック地下大墳墓」に進入させ「アインズ」の怒りを買う!そういうお話です。
ただ「7巻」にはTV版であまり触れられていないこの世界の核心となるエピソードが多く語られていました。
例えば200年前の「13英雄」が「魔神」を討伐した時期に「口だけの賢者」と呼ばれていた「ミノタウロス」がいて「冷蔵庫」や「扇風機」といった家電製品のような物を多数発明したのだとか・・
普通に考えれば「ミノタウロス」は「13英雄」のリーダーと同じタイミングでこちらの世界に来た「プレイヤー」とみて間違いないでしょう。
そして最後にその「リーダー」が殺害してしまった「プレイヤー」も合わせると200年前には最低でも3人の「ユグドラシルプレイヤー」がこの世界に来たことになります。
それに「ガゼフ」と同じ強さという「ウズルス」が、武技を覚えた「ハムスケ」に倒された事で「ガゼフ」よりも「ハムスケ」の方が上という力関係を明確にさせています。
そして500年前に現れた「8欲王」の作った都市「エリュエンティウ」に関する情報も「フールーダ」の口から語られていました。
最後に「オーバーロードII」1話の冒頭シーンにあった「リグリット」と「ツアー」の会話もこの「7巻」に収められています。
ここで興味深いのはこの世界に現れる「ユグドラシルプレイヤー」は100年毎に「善なるもの」「悪しきもの」が交互に降臨していたという話です。
これだと400年前に現れた「善なるもの」と100年前に現れた「悪しきもの」の存在がまだ明かされておらず300年前に現れ「帝闇の竜王」に殺された「プレイヤー」は「悪しきもの」だった事になりますね。
「オーバーロード」の世界は本当に奥が深い。
読んでいてこんなに面白いと感じる本も珍しい気がします。興味がある方はぜひ書籍を手に取って読んでみて下さい。きっとハマりますよw
原作7巻「大墳墓の侵入者」に該当するのはTV版「オーバーロードIII」6話から8話です。