えっと「DIYのススメ」という形で「車の整備には興味があるんだけど全く知識がない」そう言った層に向けて最初から覚えてもらうべく作った企画です。まずは「タイヤの日常点検」から覚えましょう。
タイヤの点検でチェックする項目は主に2つ「空気圧の確認」と「残り溝の確認」になります。
まずタイヤの点検を日常的にする事の重要性を説明しておきますね!
皆さん季節に1回くらいの頻度でタイヤの空気圧を給油のついでに見てもらったりしてませんか?
タイヤの交換も無点検状態で車検に出した時に「交換した方がいいですよ?」って言われてショックを受けながら新品に交換していませんか?皆さんが思っている以上にタイヤは高価なものなんです。
ショップ任せでは4年程で交換時期が来てしまうでしょう。(通勤で結構な距離を走る場合)
タイヤの空気圧を適正に保つことにより摩耗を減らして寿命を6-7年くらいに延ばせます。それだけではありません。路面からの振動が緩和されるので乗り心地も良くなりますし、燃費も改善されます。
特に下回りの重要部品は路面からの衝撃を抑える事で交換時期を遅らせるメリットもあります。
手間はかかりますが「良い状態を長く維持するため!」と割り切ってタイヤの点検方法を学んで下さい。
それでは「空気圧の点検」から・・季節に1回、しかもスタンドで点検するのでは話になりません。
私は毎週土曜日の朝にタイヤの空気圧を点検/調整しています。
点検の頻度もそうですが、タイヤの内部は空気で満たされいるので温度の変化によって増えたり減ったりします。(空気ではなく窒素を入れることで温度差による内圧の変化は抑える事が可能)
よくあるのが「会社の駐車場の向き」や「自宅駐車場の向き」の影響で車の右側だけ空気圧が高くなっているとか、その逆になっているとかです。これは片側だけ太陽に照らされているため起こる現象です。
東側にあるタイヤがよく照らされるので気温の上昇とともに内圧も上がっていきます。
この状態で走り続けていると空気圧が少ない方のタイヤは側面側の溝が早く削れていき、空気圧が高い方のタイヤは中心側が早く削れていくでしょう。これらの現象もローテーションをこまめに行う事である程度はタイヤの寿命を延ばせますが、燃費の改悪と乗り心地だけはどうしょうもありません。
なので私は毎週空気圧を点検して内圧を適正に戻しているんですね。
スタンドでの空気圧チェックは推奨できないと先に触れていますがダメという話ではありません。
ガソリンスタンドだとどうしても正確性に欠けてしまうんです。
車の走行中タイヤは路面との摩擦によって内圧が上昇します。つまり実際よりも空気圧は高くなります。
さっきまで道路を走っていたタイヤの空気圧を計測しても正確な数値は出ません。
そこで推奨するのが下に広告を載せているマキタの「充電式空気入れ」になります。私が使っているの広告の1番上にある「充電式空気入れ」です。コスパも優れていますし私はこの商品を強くオススメします。
使い方は簡単です。電源を入れたら写真の場所を確認して下さい。
そこで空気圧の表示方法を「PSI」「bar」「kPa」の中から「kPa」を選び予め空気圧を設定しましょう。見ての通り私が所有している軽自動車(ニッサン モコ mg21s)の空気圧は「265kPa」に設定されていますね。
そのままノズルをタイヤに接続すれば現状の空気圧が表示される仕組みです。もし内圧を減らしたい場合はそのままノズルを半差しにすれば「プシュー」という音とともに空気が減っていきます。
逆に内圧を増やしたい場合はノズルを接続してトリガーを押せば設定気圧で止まります。
マキタの「充電式空気入れ」はバッテリーで動くのでコンセントも必要ないですし、自宅から離れた駐車場で使っても苦になりません。広告の1番上に表示されている商品なら「充電器」や「バッテリー」も一緒に入っています。つまりこれを購入するのがベストですね。(ただし「10V」の「充電式空気入れ」は現行品ではないため、在庫が無くなれば「40Vmax」しか購入出来なくなると思います)
では「充電式空気入れ」を所持しているという過程で説明を続けましょう。まず自動車の空気圧はエンジンが停止した状態で計測して下さい。出来れば停止して3時間以上経過してからが望ましいです。
それと点検するタイミングですが出勤に車を使っている人はその時間帯を狙って点検しましょう。
朝の寒い時間帯に出勤するのであれば、その時間帯に「空気入れ」を使って点検するのがベストです。
これも日中の暖かい時間帯と早朝の比較的寒い時間帯ではタイヤの空気圧が同じではないため、実際に運転している時間帯に空気圧を調整しておくのが一番正確な数値になります。
空気圧を調整する間隔も2週間に一度はやって欲しいですね。サイクルが短くなればそれだけ4本のタイヤが同じ空気圧で走行している時間が長くなるのでタイヤの寿命も乗り心地も燃費も改善されるでしょう。
寒くなったり暖かくなる時期は温度差で内圧が大きく変化するので、いつも以上にこまめな空気圧の点検を心掛けて欲しいと思います。
次は「残り溝の確認」になりますが、まずタイヤに刻印されている製造年月日の見方を覚えて下さい。
製造年月日はタイヤの側面にある4桁の数字で確認できます。上の写真であれば「1323」がそうですね。
数字の意味は「後2桁」が年数で「前2桁」がその年の何週目に製造されたかを表しています。写真の「1323」だと23年の13週目に製造・・つまり2023年の13週なので3月初旬辺りに製造されたタイヤです。
特にセール品を購入する時なんかは、ここをしっかりと確認しましょう。
ネットで購入する場合は確認出来ないのでちょっと怖いと思います。
ぶっちゃけると新品として購入するなら製造年月日から1年以内のタイヤが欲しいですね。
タイヤ購入時の注意点を先に言いましたが製造年月日の見方が分かったら自身の車のタイヤがいつ製造されたものか確認して下さい。製造年月日から3年以上経過しているタイヤなら側面をよく観察し、ひび割れが入ってないか調べましょう。製造年月日から3年以内のタイヤならひび割れがあっても概ね大丈夫です。
多くのびび割れやぐるっと1周するようなひび割れがあった場合、タイヤの空気圧を減らし親指でグッと押し込んでひび割れの深さを確認して下さい。3㍉以上の深さに見えるならタイヤに空気を入れ直した後、そのままショップへ持ち込んで整備士さんに見てもらうのが良いと思います。
まとめると製造年月日から3年経過しているかどうか、3年以上のタイヤだったらひび割れは深くないか、これをチェックします。ひび割れは大体側面に現れるので側面を重点して見ましょう。
次に残り溝の深さを調べます。写真に△の印が見えると思いますが、これを「スリップサイン」と言って、この印の先には通常の溝よりも1段高くなっているラインが存在します。
ちょっと見えにくいですが溝の中に1段高くなっている白いラインがあります。タイヤがすり減ってきて、この白いラインが表面とフラットになったらタイヤの寿命なので絶対に交換して下さい。
タイヤには「外側」「中央」「内側」と3本の深い溝が縦に入っていますね。この3本を確認します。
タイヤの残り溝を確認すると言うのは通常「スリップサインの延長上にある白いラインの表面から溝が何㍉残っているか」を調べる作業の事です。3㍉以上残っていればおkだと思って下さい。
3㍉を切っていれば整備士さんが「年内一杯で交換時期かな」「次の車検の時に・・」とか、そうこうアドバイスをしてくれるはずです。自分でチェックする時は「外側」「中央」「内側」の溝の深さを確認しましょう。
外周付近に浅い溝があるのでこちらも消えてないかチェックしたいのですが・・これはタイヤが新しいうちから見ておかないと、ある程度減ってしまったらどれだけ減ったのか分からなくなります。
もしここの溝が無くなっていたら、空気圧が全然足りていない状態で長期間走っていた事を意味するので注意が必要です。逆に「中央」の溝だけが極端に減ってい場合は空気の入れ過ぎになりますw
あとスリップサインなんかイチイチ探していられない!という人にはこういう工具もあります。これだとどの場所でも残り溝の深さを確認出来るので便利かも知れません。目安としては5㍉以上あればおkかな。
こんな感じで計測します。まぁこういう工具があると紹介しただけで、スリップサインの延長上を見ればすぐ分かりますし・・個人的には必要性を感じません。「内側」の残り溝が確認しにくいので、持っていれば役に立つ可能性はあります。もう一度残り溝の調べ方を説明しますと・・スリップサイン上の白いラインの上からなら3㍉、スリップサイン無視の溝の底辺からなら5㍉は必要だと思って下さい。
空気圧のチェックは2週間に一度は行いたい。ひび割れや残り溝のチェックは季節に1回で十分です。
車に興味を持ち、自分でDIYしたいと考えているあなた!まずはタイヤの点検方法から覚えてみるのはどうでしょう?製造年月日が分かるだけでも違いますし、まめに空気圧を調整している車だと燃費も乗り心地も良いし手間をかけるメリットは十分にあります。頑張れる方は是非頑張って欲しいと思いますね。
【追記】説明するのを忘れていました。広告の1番下にある「メカニックマット」ですが、タイヤの「内側」を見るのに車の下へもぐる必要があります。しかしこれがあると服が汚れなくて済みます。オススメ!
▲私が使っている「充電式空気入れ」「10V」の「本体」「バッテリー」「充電器」セット商品です。
▲現行品であり唯一生産を継続している「充電式空気入れ」「40Vmax」です。(バッテリーが高価です)
▲マキタの「40Vmax」製品全般に使用できるバッテリーです。
▲「40Vmax」に使える充電器になります。
▲「充電式空気入れ」があればこちらの「空気圧測定器」は購入不要です。
▲記事で使っているため広告を載せていますが個人的には購入不要と考えます。
▲地面に横になって「車の下」や「タイヤの溝」を点検する際にあると便利なアイテムです。